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■はじめに 給食の時間や帰りの会などで、笑いによりクラスを和ませることを目的に作られた「お笑い係」。 単に担任の先生の趣味で作られるケースもあるようです。
学校によっては「漫才係」「コント・ギャグ係」「レクリエーション係」「盛り上げ係」「喜び組」などとも呼ばれます。 小学生は笑いに餓えているのでしょうか。 ここでは、 ■「お笑い係」になったのは災難なのでしょうか ふだんお笑い番組も観たことがない。好きなお笑い芸人も思いつかない。笑点やIPPONグランプリも知らない。 そういう人がお笑い係なったら心配で夜も眠れないでしょう。 でも、長い人生、お笑いとまったく無縁であることはできません。 人の集まるところ、必ず上下関係があり、上位のもの(先輩、上司、取引先)は退屈であることを嫌います。 飲み会などで「おいキミ、履歴書によると『お笑い係』だったそうじゃないか。なにかちょっと面白いことやってみれ。ウケなかったら減給!」 とか酔った勢いで命令されるかもしれません。
ですから、いやいやながらでも、小学生の時点で「お笑い」について考え、ネタ作りで苦悩し、スベる体験をしてみることは決して無駄ではないのです。 ■ネタの丸暗記やパクリはウケない よく「『お笑い係』になったけどどうしたらいいでしょう。ネタをください」的なサイトがあります。 残念ながら、そのまま、そこに出ているネタを暗記して再現しても大きな成果は望めないでしょう。 ネタがしょぼくてスベってもオリジナルのネタ、自分で考えたネタで勝負していただきたい。 たとえ遠回りになったとしても、「お笑い」とはなにかを真剣に考え、「お笑い係」としての役目を楽しんでいただきたいと思うのです。 そのあとで、どこがウケたのか、なぜウケなかったのか、つぎはこうしよう。などの取り組みをする。 こうした体験は「お笑い」にとどまらず、今後の人生における問題の発見と解決の予行演習になるはずです。(たぶん) ■大人になっても「笑い」のセンスは必要 ダメ押しになりますが、もし会社員になって営業の仕事、具体的にはなにかの商品をだれかに売る仕事になって、相手先を訪問したとします。 そんな場面でも「面白い人」は、相手に強い印象を残します。 結果、営業成績もアップ。性格も明るくなり、彼女(か彼氏)もできて、出世にも有利になります。(1万人に1人くらい) ■そのネタはウケるのか? 「笑い」をとるとはどういうことなのでしょう。 まず、そこに相手がいることが前提です。 先日、電車で隣の席に座ってきた老人が、だれかと話をしながらゲラゲラと笑っていました。 見るとそばにはだれも相手はいない……。ハンズフリーで通話をしているわけでもない……。 ちょっとしたミステリーです。おそらく、脳内のだれかと通信していたのだと思われます。 通常、「笑い」には相手がいて、それを客といいます。 「お笑い係」の小学生にとっては自分以外のクラス全員。プラス、担任の先生です。 この客の理解を超えた内容では笑いがとれません。 ネタ作りにおいてはまず客の特性、つまりクラスのみんながいまなにを考えているか、どんな気分なのか、なにが好きなのか、嫌いなのかを知っていなければ「笑い」はとれません。 全員とはいわなくても、1/3~半分程度にウケることを目標に客のレベルに合わせる姿勢が大切です。 ■どんなネタをやるか さて、だいぶ引っ張ったので、そろそろ本題に。 相手が小学生である以上、古典落語や詩吟を持ち出してもウケないのは目に見えています。 やはり小学生ウケするのは、カンタンでわかりやすい、シンプルなネタにつきます。
少しお笑いに詳しい親が子供のネタ作りに協力して失敗するのが、小学生ウケするかどうかの視点がないことです。 あくまで小学生の気持ちを知っている小学生自身がネタを考えるほうがいい。 だいたい持ち時間も3分程度であるとすれば、以下のものになってくるでしょう。 ・ものまね ・有名人、芸能人、タレント、歌手のものまね ・名物教師のものまね ・校長のものまね ・動物のものまね ・モノのものまね ・一発ギャグ ・コマーシャルなどのフレーズの変更 ・言い間違い、ダジャレ ・変顔 ・一連の動作の再現 ・パントマイム ・モノボケ ・掃除用具(ほうき、モップ、ちりとり) ・文房具(ランドセル、えんぴつ、消しゴム) ・体操用具(バレーボール、ラケット、バトン) ・洋服(上着、体操着、ズボン) ・ジョーク(小話) ・日常生活で体験した面白い話など ・街で見かけたヘンな人の話など ・テーマにそったウンチクなど ・ショートコント(寸劇) ・先生と生徒のやりとりの再現 ・友人どうしのやりとりの様子の再現 ・家庭内、親、兄弟の様子の再現 ■「お笑い係」の人数によってやることは違う ・1人 1人でネタを考え、ものまね、一発ギャグ、モノボケ、ジョークを演じる ・2人 上記の1人でやることを2人で交互にやる 1人または2人でネタを考え、演じるのは1人 片方がやったことを相方が突っ込む 相方が「○○のものまねをやってみろ」と課題を出して、それに対してツッコミを入れるやりとり 2人でショートコント。正式なコントではないのでセット(舞台装置)は最小限か、もしくはなし。セットを想定させるパントマイム(動作)が重要となる。 ・3人以上 上記の2人でやっていることに残りの1人がツッコミを入れる 2人がほとんどやっていて、最後に残りの1人が総合的なオチを言う 3人でショートコント ■面白さはどこにある? わきのしたをくすぐって物理的に笑わせるのは反則として、人はなにかを聞いたとき、なにかを見た瞬間に笑います。 ではその「なにか」とはなにか。 ・ダジャレ 無関係な言葉の音の一致。 中高年の男性が仕事中に得意気につぶやく場合があり、全国の職場から苦情が寄せられています。 【例1】
・期待を裏切る(意外性) 予想外の展開 【例2】
・ズレ(違和感) 誤解、勘違い、言い間違い、 【例3】
・ギャップ ありえない組み合わせ 【例4】
・おおげさな表現(誇張) 度を超す 【例5】 ハリウッドザコシショウ ・バカ、アホ、ボケ、ハゲ、デブ 他人の欠点をネタにするのは簡単に笑いをとる方法なのですがあまりオススメできません。 その背景にはそのような欠点をお持ちでない客の優越感をくすぐるという構造があります。 一方、ネタにされた当事者にとっては不愉快そのもの。 くれぐれもそうした人への配慮は必要です。 ・自虐 ただし、そのような欠点を持つ当事者が自らをネタにした場合、自虐ネタとなります。 ・失敗談 人はだれしも失敗をすることがあるので、あるあるネタとして成立します。 【例6】
・ヘンな人、奇妙な人、珍しい人 【例7】 ジェラードン「地下アイドル如月マロンの握手会」 ・不器用な人 ・あるあるネタ ・下ネタ、うんこネタ、おしっこネタ ・恥ずかしいことを恥ずかしさを乗り越えてやっている人 ・批判精神と共感 ・世相を皮肉る ・時事ネタ ・ボケとツッコミ ・ネタフリとオチ 上記のキーワードを意識して、いつもネタ帳を持ち歩いてなにかピンときたらメモをする習慣をつけましょう。 ■パクリについて 自分でネタを考えるのが面倒なので、そのときの流行りのお笑い芸人やコマーシャル、ギャグをまねしてごまかそうとする人がいます。 素人がプロのネタをやっても勝てるわけがないので、客は不快になります。 どうせやるなら完コピして本物を越えるくらいのクオリティーをだせばまあ努力賞くらいはもらえるかもしれません。 【例8】 TikTokの動画を何回も観て流行りのダンスを完コピする。 ■スベっても大丈夫 スベり芸という笑いもあるので、スベるネタをしつこくやって笑いをとる方法もあります。失笑、苦笑も笑いのうちというわけです。 【例9】 桐野安生「フルーツあるある」 何と錦鯉ブレイク前の貴重映像www ■決まり文句 お笑いの最初と最後には決まり文句があります。 「どーもー」といいながら自己紹介をして、ネタをやり、時間が来たら、「もーえーわ」といってから終わります。 【例10】
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