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問題の動画は全体を通して、かなり精緻に作られている。 ところが、エグいラストのオチだけが炎上してしまって、その本質を見失いかねない。 次々に切り替わるシーンを追いかけながらこまめに送り手の意図を言語化していくことにより、なぜこの動画が問題なのかが、より深く理解できよう。 それを怠ると、相手の憎悪、悪意、敵意に起因する毒がまわって、漠とした不快感だけが心の奥底に居座ってしまうのだ。 たいへんわかりやすく分析された解説をみつけた。 「日本を差別したつもりで全世界から見下されたドイツ」という記事では、あるドイツ企業が制作した"So riecht das Fruhjahr"「春の匂い」というCFに盛り込まれた毒が明らかにされている。 ネットの反応を見ると、この動画でコケにされた日本人女性だけでなく、侮辱を受けたと感じた日本以外のアジアの人々も怒っている。 しかし、HORNBACHのターゲットは日本。 0:27 / 0:45 で製造ラインに明示された「春の匂い」という商品名表記が日本語。 続くシーンは夕方の「ブレードランナー」みたいな都市の裏側の風景。"Two,two,four."のそばやみたいのもある。 画面ど真ん中に映る問題の自動販売機。 ごていねいにも、その真上にあるやつを含めて計3台設置されているエアコン室外機。 それらが日本の国旗に見えなくもないのは考えすぎだろうか？こういう反応はどっかの国みたいですが。。。（笑） たぶん偶然ではないだろう。それが細部まで作りこまれた映像作品というものだ。 日本ブームとかでやたら持ち上げられていると思ったら「西欧人は日本人をこういうふうに見ている」という事実を突きつけられる。 2時間観た後で何も残らない映画も悪くないが、たった45秒間の動画もあなどれない。 Youtubeでは当該企業HORNBACHによって固定されているコメントで -------------------------------------------- We are happy to receive many positive comments regarding our spot “So riecht das Fruhjahr” but are also aware that the content was at times misunderstood and led to discontent and anger. Of course that was never our intention. -------------------------------------------- 「この動画見て勝手に誤解して怒ってるやついるの知ってるけど、たくさんの肯定的なコメントをもらえて光栄です」ってとぼけているのがけっこう腹たつ。 あんだけ人をバカにしておいてなー。 |
